第１回プレイベント実施レポート
皆さんこんにちは！
しまチャレ２０２３事務局です。
しまチャレ本番に向けたプレイベントの第１回を１０月２６日（木）に開催し、「しま」の先輩事業者のお話を伺いました！
第１回目のテーマは「『しま』の暮らしと仕事づくり」
今回は、対馬市で一般社団法人daidaiを立ち上げ、獣害の原因となっていたイノシシやシカを捕獲し、ジビエ肉や皮加工品へとして活用する事業を展開する齊藤ももこさんと、五島市でパソコンショップ、フリーペーパーの発行、ゲストハウスなどの事業を展開するMitake合同会社の橋本賢太さん、お二人の先輩事業者にご登壇いただきました。
お二人の島での暮らし、島での仕事を選ぶまでのストーリーを伺いました。
「この人たちのために働きたい」と思った人が対馬にたくさんいた
野生動物に関心があり、ツシマヤマネコを保護している環境省の対馬野生生物保護センターへインターンしたことがきっかけで、対馬と出会い、通うようになった齊藤さん。その中で、獣害に悩む島民と、山に食べ物が少なくなり、人里に出ざるをえなくなった野生動物の現実を知るとともに、対馬の自然の豊かさや人の温かさに魅了され、偶然募集のあった対馬市の地域おこし協力隊として獣害対策と資源活用に取り組みます。
地域おこし協力隊の任期終了後も、獣害対策と資源活用に継続的に取り組みたいと考えた齊藤さんは、企画・実行を自分で決められる「起業」という形をとり、「この人たちのために働きたい」と思った人がたくさんいる対馬に、任期終了後も留まって活動をすることを決めます。
その後、一般社団法人daidaiを立ち上げ、獣害の被害対策を始め、食肉（ジビエ）や皮を使った普及啓発・教育活動、野生動物の棲み家になる耕作放棄地を活用した無農薬・無化学肥料の農業などの事業を行っています。
「行動すること」がいちばん大事
福江島で生まれ育って、毎日魚を食べていた橋本さん。福岡で働いていたとき、島の魚の美味しさや綺麗な海、ビーチが当たり前のものではないこと、自分が恵まれていたことに気づいたそうです。
オーストラリア留学を経て福江島に戻った橋本さんは、島が人口減少をはじめとするさまざまな課題を抱えていることを知ります。もともとパソコン関係の仕事をしていた橋本さんは、パソコンの操作やエラーに関する相談を個人的に受けるようになり、こうした不便さを誰かが解決しないと島が生活しづらいまま人口が減っていくのではとの思いから、自分のスキルを活かしたパソコンショップを立ち上げます。
その後、地域のつながりをきっかけにフリーペーパーの編集長、ライターの育成事業、さらにゲストハウスやコワーキングスペースの運営を始めるなど、多岐にわたる事業を行っています。
「ラテン系で行こう」「バカになってやってみる」
お話を伺っていると、「考えるより行動してみる」という楽観的な要素がお二人に共通してあるように感じました。「ラテン系で行こう」「バカになってやってみる」というお二人の言葉からも、やってみてこそ分かることが多いので、まず失敗を恐れずにやってみるという前向きなマインドを感じます。まずチャレンジしてみること、大切ですね。
そして、行動する上で大切な要素としてもう１つ、「素直であること」があるように思いました。転勤族で常に新しい環境に身を置いてきた齊藤さん、未経験からフリーペーパーを立ち上げた橋本さん。事業立ち上げにあたって、分からないことは周囲の人に教えを乞うことも度々あったそうですが、素直に聞くことは大人になるとなかなか難しいことでもあります。しかし、周囲を頼ることが地域の人たちとの関係性を大切にすることにも繋がり、活動が広がっていくきっかけになっているようにも感じました。
「人が苦手なことでも楽しくできること＝才能でありサービスである」
齊藤さんが仰ったこの言葉は、ビジネスを考える上でとても大切な視点だと思います。ビジネスとして対価を得るには、人がお金を払いたくなる商品・サービスであることが必要です。誰でもできることであればビジネスにはなりにくい。「人が苦手で、自分が楽しいこと」は、ビジネスの種を考える上でとても大切な考え方です。
橋本さんも同様で、橋本さんが、パソコンに詳しくない島の方々の相談に乗っていたことからパソコンショップの構想が生まれています。
ビジネスアイデアを考えるときに、この発想法を使ってみると、良いアイデアが見つかるかもしれません。是非、この考え方を参考に、ながさき「しま」のビジネスチャレンジ2023への応募を考えてみてはいかがでしょうか。
11月18日（土）には、第３回のプレイベントが開催されます。第３回目はリアルとオンラインのハイブリッド開催となり、リアル会場は東京の池袋となります。
直接交流する良い機会ですので、是非、ご参加を検討いただけたらと思います。